わたし流、やさしいお茶のこころ~利休七則とともに~

お茶に興味をもってから、20年くらい。

着物での所作の美しさや、ものを丁寧に扱うこと、

すべてのことに感謝をもてるようになったこと、

ものごとを広くとらえることができるようになり、

少しずつ、でも確実に成長していることに気付きました。

知れば知るほど奥が深くて、興味深い。

だからやめられない。

わたしにとって、始まりの合図のような、利休七則。

知ってほしいもののひとつ、

お茶のこころに触れることができます。

 

利休七則ってなに?

お茶のおもてなしのこころを表すものとして、

よく耳にする「利休七則(りきゅうしちそく)」。

 

これは、茶の湯を大成した千利休が、大切にしていた七つの心得のことです。

「こうしなければならない」という決まり事のように思われがちですが、

お茶をたしなむすべての人への、やさしい思いやりのこころ、

そのひとつひとつに優しい気持ちが込められています。

 

一服のお茶を美味しく、気持ちよく、いただいてもらうために、

どうしたら相手が心地よく過ごせるか、

どんな気持ちで日々の仕度やふるまいをすればいいのか。

そのヒントがたくさん込められていて、

利休七則は、そんなこころの姿勢を伝えてくれています。

 

わたし流に日々の暮らしに取り入れる

とても有名で多くの方に知られている「利休七則」

ここではわたし流にやさしく暮らしに取り入れてみました。

本来の意味と、考えが違っていませんようにと願いながら、

ひとつずつしっかりと向き合いたいと思います。

 

茶は服のよきように点て

「服のよきように」。

抹茶の量、お湯の量、お湯加減、点て方、その一服に心を込めることで、

お茶をいただく方が、心地よく美味しいと感じて頂けるよう一服を点てること。

相手を思うおもいやりのこころがつまっています。

 

~相手のことを思って、ちょうどよく~

わたし流

コーヒーを淹れるとき、冷めないようカップを温めたり、

カフェオレのミルクを飲みやすい温度に温めたり。

 

お仕事で生かすなら

例えば来客時。

屋外からお越しで額に汗がにじんだお客様。

まずは一杯の冷たいお茶で涼を感じていただきながら水分補給。

落ち着いたころに、熱めのお茶でおもてなし。

重ねて冷たいおしぼりもいいですが、

暑い時に、熱いおしぼりで手を拭くと、

汗がすっとひいたりします。

タクシーなど冷えた場所からお越しのお客様には、

温かい濃いめのお茶をゆっくり召し上がっていただくのも。

お点前でお茶を点てるときには当たり前のようにすることも、

現代では簡素化してしまう。

相手がどうすれば心地いいか、

おもいやりの気持ちを込めて、

ちょうどよいを考えることが大切。

 

炭は湯の沸くように置き

炭は、良い時間に良い状態で湯が沸くように置くこと。

置き方によって火の起こり具合が変わります。

炭の形には名前があって、置き方にも決まりごとがあります。

その通りに置くとよりよくお湯が沸くように、考えられています。

知らなければ気づかれないほどの自然な準備、心配りですね。

 

~先まわりの心くばり~

わたし流なら

家族の帰宅時間を計算しながら、夕食時間を考え、

一番良い状態で食卓に出せるように準備したり。

翌日の出発が早い家族の準備を、前日に確認しておいたり。

 

お仕事なら

来客時間がわかっている場合は、それまでに部屋の風を通して、

心地よい温度や綺麗な空気に整えることや、

好みのお菓子やお茶がわかっていたら、それをさりげなく準備しておくこと。

普段から相手を思うことを大切にして、

お伺いをたてずに、コーヒーや紅茶に転換できたりしそうですね。

先まわりの心くばりは、さりげなくが大切な気がします。

 

花は野にあるように

お茶席の花は、野の花のように、自然の姿のままに活けるのが好まれます。

過度に飾ることなく、ありのままを大切にします。

 

~飾らず、そのままが美しい~

わたし流だと

人と比べることなく、自分らしくいる事なんですが、

とても難しいです。

無理に笑ったり、疲れていてもそれを言わず我慢したりしない。

というくらいでしょうか。

 

お仕事となると

過度に良く見せようとしないこと。

取引先なら、形式にとらわれず、自分の言葉や表現で誠実に向き合うこと。

プレゼンなら、”派手さ”や”盛り”ではなく、

伝えたい本質をシンプルにまっすぐ届けること。

働き方なら、無理に目立ったたり、理想の自分をつくるのではなく、

自分の個性を活かして、自然体で貢献すること。

指導者なら、相手の中にある”そのままの良さ”に気づき、引き出すこと。

自然の中にある美しさを見出す心に直結しそうです。

良くみせるではなく、どう在るかが大切な気がします。

 

夏は涼しく冬は暖かに

その季節にあわせて、心地よさを工夫すること。

暑いときは涼を感じる水を、

寒いときは暖がとれる火を、

少しでもお客様に心地よく感じて頂けるよう見せ方に工夫します。

 

~季節を感じ、整えるこころ~

わたし流

食事の器について、暑い時期にはガラスの器を多めに、

寒い時期は焼き物の器で暖かに。

風を感じる風鈴の音や、

温かい湯たんぽを忍ばせておくぐらいでしょうか。

 

お仕事で

今は冷暖房で夏は涼しく冬もは暖かくなりますが、

ここでは季節があることの素晴らしさや有難さを感じられるようにしたいですね。

お茶菓子のお皿に笹を添えてみたり、打合せ場所にせせらぎ音がある場所を選んで

涼を目で耳で感じて頂けそうです。

温かさなら、飾り物に厚めの木目調のものや、赤や茶色の暖色のものを置いたり、

キャンドルなどで火を入れるのもいいですね。香りでの癒しにもなりそうです。

 

刻限は早めに

心にも時間にも余裕をもって、約束の時間よりも早めに準備を整えておくこと。

自分の時間を大切にすることで、相手の時間も大切にすること。

 

~時間と心に余裕をもつ~

わたし流

待ち合わせの5~10分前には到着するために、

出かける30分前には着替えや荷物を整えておくと、

気持ちに余裕が持て、こころを整えて待ち合わせの相手を迎えることができます。

忙しくなる前に深呼吸をして呼吸を整えたり、

気ぜわしくなる前にやることリストをつくっておくことも。

 

お仕事なら

出社時間はもちろんですが、来客時間にあわせた準備にも活きますね。

自分のことを少し早めに整えておくことで、

相手への配慮や、時間をとる余裕がうまれます。

相手のために自分の時間を整えておく、

すると時間にも心にも落ち着いて挑む余裕がうまれます。

 

 

降らずとも雨の用意

起こるかもしれないことに、心を乱さず臨機応変に対応できるように、

想定できる準備はしておきましょう。

 

~心が落ち着く準備~

わたし流

忙しい朝に備えて、前日に自分の準備を整えておく。

常備薬や絆創膏をバックに忍ばせておく。

冷凍ご飯や即席みそ汁など、動けない日でも心身を満たせるようにストック。

 

お仕事なら

もしもの時の対応リストをつくっておく。

替えの資料や備品を常に整えておく。

明日のタスクは前日に書き出しておき、翌朝のスタートに備える。

日常生活でもお仕事でも、

準備が大切ですね。でも予測するチカラも必要だと感じます。

危機管理能力、危険察知能力を養うことができる

「降らずとも雨の用意」

まだまだ人生に活かすことが出来そうです。

 

相客に心せよ

自分のことだけではなく、自分以外のすべての方に気をくばりましょう。

お互いに心をくばることで、その場にいるすべての人が心地よく過ごすことができます。

 

~お互いをおもいやる心~

わたし流

何事も焦らず譲り合うことを大切にしています。

外出時の音や声のボリューム、エレベータ内での立ち位置やボタン操作、

自分が動くことで、起こしてしまうかもしれない相手に気づかう気持ち、

相手のおもいを汲み取り、否定しない気持ちを大切にしています。

 

お仕事なら

共に働くことに意識を向けてみる。

忙しそうな同僚に「何か自分にできることある?」。

メールやチャットにも相手を思う一言を添える。

共有スペースは次に使う人のことを思い整える。

成果や成功を自分だけではなく、チームに還し、感謝を言葉にする。

今この場にいる全ての人が、縁あって共にいる相客。

その思いがあるだけで、言葉や行動に優しさが生まれます。

 

まとめ

わたし流に「利休七則」を考えてみました。

お茶のこころを知ることで、

おもてなしをこころに触れることができ、

自分自身の生活にも活かすことができます。

そして、相手を思う気持ちや、自分自身の気持ちと

向き合うことが出来るのもお茶の良いところ。

お茶のお点前やお客様をしていると、

その一服のお茶に集中することができます。

それは自分と相手とその場、すべてに気を巡らせて、

他のことは考えられなくなるから。

忙しい毎日を送る人にこそ、触れて欲しいお茶、

優しい時間をつくりませんか?

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